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レンタルボートでのジギングやタイラバは、釣りにかかる費用が節約できる上に、乗合船よりも釣った時の達成感も段違いに大きいです。
その分、フィールドに合わせた準備や釣り方など、あらかじめ自分で調べて用意する必要があり、乗合船よりも難易度はやや高いと感じます。
この記事ではレンタルボート歴20年以上の私が行っている、釣行前の準備からポイントの探し方、ボートの流し方などを詳しく紹介します。
・レンタルボートで釣りを始めたい人
・レンタルボートでの釣り方が知りたい人
・レンタルボートで釣果を伸ばしたい人
今回ご紹介する方法は、あくまで私個人が実践しているおすすめの方法です。
一つの参考にしていただければ幸いです。
レンタルボート釣りのメリットやデメリットはこちらの記事で紹介しています↓
スーパーライトジギング(SLJ)におすすめなタックルや代用品も紹介しています↓
スーパーライトジギング(SLJ)におすすめの仕掛けについては、こちらの記事で詳しく解説しています↓
レンタルボートのジギングやタイラバ、【釣行前の準備編】
それでは私が実際に行っている、釣行前の準備から紹介します。
レンタルボートで釣りをする場合、事前準備は非常に大切です。
船長は、当日の天候やフィールドの注意事項などを常に把握しておく必要があります。
初めてのフィールドでジギングやタイラバをする場合の準備は、
- レンタルボート店をチェックする。
- フィールドの地形、水深をチェックする。
- 当日の天候をチェックする。
この手順でチェックを行っていきます。
行き慣れたフィールドでは、主に天候のチェックのみを行います。
レンタルボート店をチェックする。
まずはレンタルボート店をチェックするところから始めます。
レンタルボート店のチェックするポイントは、
・レンタルボート代金
・レンタルボートの定員・馬力
・レンタル時間
・魚探の有無
・氷の販売
・移動時間、交通費 など
私の場合、上記のことをチェックしています。
慣れてくれば、行きつけのレンタルボート店ができるので、毎回チェックすることは無くなります。
レンタルボート代金、定員、馬力、レンタル時間のチェック
レンタルボート代金、定員で一人あたりの費用がいくらなのかを計算します。
レンタルボート店によって、一人いくらの場合もあれば、一隻いくらの場合もあります。
また、ガソリン代込みのところもあれば、ガソリン代は別のところもあります。
例えば、和歌山県のレンタルボート店では、2人12000円、3人15000円というような価格設定です。
この代金の中にはガソリン代も含まれています。
京都の舞鶴にあるアオイマリーナでは1隻1時間2000円~という価格設定で、ガソリン代は別です。
三重県の尾鷲は1隻14000円~という価格設定ですが、ガソリン代は込みの価格です。
1隻いくらの価格設定の場合、人数が多い方が一人当たりの費用が安くなりますが、注意する点があります。
私の主観では、ストレスなく快適に釣りができる定員は、最大定員から2、3人引いた定員です。
例えば最大定員が5名の船なら、快適に釣りができる人数は2~3人が限界です。
最大定員5名の船に5名乗船したら、狭くてまともに釣りができません。
もう一つの注意点は、ボートはとても燃費が悪いことです。
ガソリン代が別のレンタルボートでは、走り回るとレンタル代金が高くなるので注意が必要です。
ガソリン代込みのレンタルボートの場合、余程走り回らない限り、使い果たすことはありません。
その他、フィールドの広さにもよりますが、レンタルボートの馬力も重要です。
私のよく利用する和歌山県のレンタルボート店は15馬力の船外機ですが、2人乗船して時速約14㎞(自転車程度)です。
フィールドが広大なので、3人乗ると遅くてストレスを感じます。
行きたいポイントまで約30分かかります。
個人的には3名以上乗船するなら20馬力以上は欲しいところです。
レンタルボート店によって、レンタル時間にも違いがあります。
私の経験では、多くのレンタルボート店は、日の出から16時までが主流ですが、違う所もあるので事前に確認しておきましょう。
レンタルボートの魚探の有無、氷の販売、釣果情報をチェック
レンタルボートでのジギングやタイラバには、GPS魚探もしくはGPSアプリが必須です。
レンタルボートに無料で付いている場合は心配ありませんが、無い場合は釣果に雲泥の差がでます。
広大な海の上で、なんの手がかりもなく魚を見つけることは困難です。
私の場合、魚探がついている場合でも、ポイントを記録するため、自分の魚探を持っていきます。
私のおすすめのGPS魚探は、ホンデックスのPS-611CN2です。
ホンデックスのGPS魚探の中では下位モデルですが、電池やモバイルバッテリーで使用でき、機能としては十分です。
魚探アプリのおすすめは海釣図Vです。
これだけでも十分、レンタルボートでのジギングやタイラバが成立します。
魚探や魚探アプリの必要性はこちらの記事で詳しく紹介しています↓
その他にも氷を販売しているのか、無料なのかをチェックします。
多くの家庭では冷凍庫はすでに満タンなので、氷は事前に準備しておくのが非常に面倒です。
氷を安価に販売してくれるのは非常にありがたいですし、漁港の氷を無料で頂けるところもあります。
最後にレンタルボート店での釣果情報も、参考程度にチェックします。
季節によって何が釣れているのか?ジギングやタイラバでの釣果はどうか?などを合わせて確認します。
移動時間、交通費をチェックする。
当たり前ですが、移動時間もチェックします。
レンタルボートの場合、運転手が船長も兼ねると非常に疲れます。
距離が遠くなる場合、操船する船長はなるべく運転をしないで、仲間の車に乗せてもらうことをおすすめします。
交通費もチェックしますが、昨今は疫病のせいで高速道路の休日、夜間割引が適応されなかったりするので、当日にガソリン代と合わせて計算することの方が多いです。
フィールドの地形、水深をチェックする。
レンタルボート店の情報を確認できたら、次にフィールドの地形、水深をチェックします。
チェックはGPSアプリやGPS魚探の海図で行います。
上の海図では、仮に岸から5海里沖まで行くと、約80mのラインまで釣りが可能です。
※実際には危険なので5海里も沖に出ることはありません。
- 自分の持っているタックルでジギングやタイラバができるのか?
- 風に強いフィールドか?
- 漁礁や根があるのか?
などをチェックします。
水深50mで釣りをする場合と、水深100mで釣りをする場合では、糸巻量や使用するジグの重さも変わります。
自分や一緒に釣りをする仲間のタックルで対応できるのかチェックしましょう。
また、季節によってフィールド固有の風が吹きます。
北風に強いフィールドもあれば、弱いフィールドもあります。
例えば、和歌山県の場合、南風や北風が吹いてきたら注意が必要ですが、上記の三重県の尾鷲なら南風や北風が吹いても釣りができます。
行きつけのレンタルボート店ができれば、地形や水深の確認はほぼしなくなります。
当日の天候をチェックする。
レンタルボートのジギング、タイラバで一番大切なことが当日の天候です。
天候と言っても晴れとか雨とかではなくて、風が吹くかどうかです。
雨が降っても釣りはできますが、強風が吹くと釣りどころか命に関わります。
私の場合、できるだけレンタルボート店への予約は直前にして、強風や悪天候が予想される場合、風に強いフィールドに変更します。
天候によっては予約せず、中止にする場合もあります。
当日の天候が怪しい場合、多くのレンタルボート店では前日に電話をするよう求められます。
こちらが出港できると考えていても無理なことがありますし、無理と思っていても午前中だけ出港可能と言われることもあります。
私の場合、天候チェックには無料アプリ「Windy」を使用しています。
無料版でも、3時間ごとの天気や気温、風の強さや向き、波の強さや向きがわかるアプリです。
私以外にもWindyを利用しているアングラーは多いようです。
Windyより引用
具体的な中止基準は、フィールドや船の大きさにもよると思いますが、主観では風速6m以上、波高は1m以上、それぞれどちらかになると厳しいです。
風の強さ6m以上
波の高さ1m以上
※あくまで個人の主観です。
上記のWindyの画像は海上は黄緑色になっており、7m前後の風が吹いていることが分かります。
ただ、尾鷲湾内は水色で5m以内であり、釣りができる可能性があります。
天候のチェックは前日までの準備だけでなく、当日も常にチェックしておく必要があります。
レンタルボートでのジギングやタイラバ【やり方編】
それではレンタルボートでのジギングやタイラバのやり方を紹介します。
釣行日当日の大まかな流れに沿って紹介します。
- 注意事項、釣れているポイントを聞く。
- 釣れるポイントを探す。
- ジギング、タイラバをする。
- 漁港に帰って片付けをする。
注意事項、釣れているポイントを聞く。
レンタルボート店に着いたら、船長になる人が受付で代金の支払いと注意事項を聞きます。
それ以外の仲間には、仕掛けなどの準備を行ってもらいます。
注意事項は全員で聞かないといけないレンタルボート店もあります。
フィールドによっては暗礁の場所、航路、定置網、禁止区域など様々な注意事項があります。
漁港内の航行ルールも独自のものがあることが多いです。
定置網に近づき過ぎるなど、漁師さんとトラブルになるケースもあるようなので、しっかりと聞いておきましょう。
その他、レンタルボートでの釣りは、常に他の船や漂流物などにも注意を払う必要があります。
船長以外の仲間にも協力してもらい、常に安全に釣りができるよう心掛けましょう。
注意事項を聞いたら、釣れているポイントも合わせて聞いておきます。
ホームページに載せていない情報などもありますし、釣れている水深や何で釣れたのかなども聞いておくと良いです。
釣れているポイントを探す
注意事項やポイントを聞いたら、いよいよ出港です。
安全のため、移動範囲は携帯電話の電波が届く範囲にとどめておきましょう。
携帯電話は命綱です。
ライフジャケットを着用していても、すぐに助けを呼べなければ命に関わります。
レンタルボート店の電話番号、海上保安庁118番はすぐに使えるようにしておきましょう。
出港したら、まずはGPS魚探や魚探アプリの海図を参考に、釣れるポイントを探します。
重要なポイントは、魚探で魚や魚の群れを探すのではありません。
まずは海図で等深線の間隔が狭くなっている場所(駆け上がり)や曽根(海中の山)、根(岩場)の場所を探して移動します。
私は魚探に前回釣れたポイントなどを記録しているため、それを参考にします。
魚探アプリでも同じことが可能です。
ジギング、タイラバをする。
釣れそうなポイントが見つかったら、いよいよ釣りを始めます。
- ボートの流し方
- ジギング、タイラバをする
- ボートが流れない時の対策
ボートの流し方
レンタルボートでのジギングやタイラバは、基本的にどてら流しになります。
乗合船とは違って船長も釣りをするので、操船しながらの釣りは無理です。
ポイントに到着したら、潮の流れをみます。
基本的にはボートの流される方向や糸の出る方向で潮上を判断します。
大切なポイントは、
- 魚は潮上に頭を向けて、流れてくるベイトを捕食する。
- 潮がぶつかる場所に魚が集まる。
この2点です。
上の図を見て下さい。
水深53m付近に3m程の高さの曽根があります。
黄色の矢印の方向に潮が流れているとすると、潮のぶつかっている斜面(赤丸の部分)にやる気のある魚が付いていることが多いです。
ボートが図の赤丸の部分の上を流れるように、やや上潮の位置にボートをとめます。
何度かボートを流して、良いポイントの上を通過できるよう調整します。
ポイントに入ってからが魚探の出番です。
ボートを流しながら、魚探でボトムの形状や魚の群れなどがいるかを確認します。
ボトムの形状で釣れる魚種がある程度予測できます。
根があればハタ系、砂地はフラットフィッシュなど、狙っている魚種がいるボトムなのかを確認します。
魚探に魚の反応がなくても、良いポイントでは釣れますし、反応があっても釣れない日もあります。
魚探を見ながら繰り返し釣行していると、ノウハウが蓄積されていきます。
例えば、和歌山県の場合、55mラインまで大型のオオモンハタが釣れます。それより深くなるとオオモンハタは釣れません。
30mラインより浅くなると、アカハタが釣れるようになるなど。
この辺は乗合船にはない、レンタルボートならではの楽しみ方ですね。
どてら流しは、ボートは横向きに流れます。
仕掛けを入れる際は、糸が船底にこすらないように、船の流される方向と反対方向に仕掛けを入れます。
ボートの両側面からの釣りはやりにくいです。
スパンカーの付いているプレジャーボートや、シーアンカーを付ければ、ある程度、流れに対してボートを縦にすることはできますが、風と潮の流れ次第です。
シーアンカーの引き上げ忘れには注意が必要です。
引き上げ忘れて移動すると、ロープが切れて危険です。
ポイントの上を何度か流して、釣れなければポイントを移動します。
この作業を何度も繰り返して釣りをします。
ジギング、タイラバをする
ジギングやタイラバは、レンタルボートでも釣り方の基本は同じです。
ただ、どてら流しのため、ボートの流れの速さを変えることができません。
そのため、ジグやタイラバヘッドは水深と流れの速さに合わせた重さが必要です。
例えば、水深30mでもボートの流れる速度が速いと、80g以上必要な場合があります。
操船してくれる乗合船より流れるスピードが速い印象です。
そのため、高価ですが鉛よりもタングステンのジグやタイラバヘッドの方が、潮流の影響が少なく有効です。
私はネット通販などのセール時にまとめ買いをしています。
乗合船と違って、釣り方に決まりはないのがレンタルボートのメリットです。
ジギングやタイラバ以外にもインチクもおすすめですし、餌釣りをしても良いです。
色々なことを試してみるのも面白いです。
私は3連タイラバなんかも自作して、オオモンハタを3匹掛けした経験があります。
乗合船でやったら怒られそうですね。
魚の大きさにもよりますが、青物が掛かった場合はお祭りを避けるため、同乗している仲間には仕掛けを上げてもらいます。
大きな魚が釣れたら、なるべく同乗している仲間にタモ網でランディングしてもらいます。
釣れた魚は基本、ボートのイケスに入れて活かしておきます。
即締めしてもよいですが、釣れている時は釣りが優先です。
魚は漁港に帰ってから締めます。
魚が死んでしまった場合はクーラーボックス(魚種によっては血抜きをしてから)に入れます。
水深の深い所で釣った魚は、イケスに入れる際に空気抜きが必要な場合があります。
※逆さま泳ぎになって弱ります。
青物を釣った場合はイケスに入れても死んでしまうので、私は即締めしています。
アニサキスが身にまわるのも嫌なので、手間ですが、内蔵も全て取ってからクーラーボックスに入れます。
レンタルボートの場合、小さな出刃包丁を一つ持っていると重宝します。
私はベルモントの出刃包丁をタックルボックスに入れています。
ボートが流れない時の対策
一番厄介なのが、無風で潮の流れが全く無い場合です。
ボートが流れないので、同じ場所にジグやタイラバを落とし続けることになります。
私が行っているボートが流れない場合の対応策は、
- エンジンのアイドリングで前進、ニュートラルを繰り返して少しずつボートを動かす。
- 良いポイント上で回遊待ちをする。
- マイクロジギングでジグをキャストする。
- 餌釣りに切り替える。
上記の4パターンです。
まず、かなり面倒ですが操船しながら釣りをします。
ボートを動かした瞬間にヒットすることが多いです。
また、青物が入ってきている時などは、ジグサビキなどの仕掛けで回遊待ちをすることもあります。
下手に動くより、こちらの方が釣れる場合もあります。
その他、浅めの水深でジグをキャストして釣るマイクロジギングもおすすめですし、最悪、餌釣りに切り替えます。
私の経験上、いずれにしてもボートが流れている時よりも釣果は悪くなる傾向です。
他に対策があれば是非コメントで教えて頂きたいです。
漁港に帰って片付けをする。
漁港への戻る時や、片付けのポイントを紹介します。
- 漁港に戻る時のポイント
- 片付けのポイント
漁港に戻る時のポイント
レンタルボートでは漁港に戻る時間は自由なところが多いです。
船酔いをした仲間に、一時的に車で休んでもらうことも可能です。
レンタルボート店によっては、漁港に戻る際に「あと何分で戻ります。」と連絡が必要なところがあります。
連絡が必要なレンタルボート店の場合、漁港に戻るとスタッフがボートの着岸を手伝ってくれます。
レンタルボート初心者にとって、着岸は緊張する場面なのでありがたいですね。
連絡不要のレンタルボート店では、着岸から固定まで、全て自分で行う必要があります。
巻き結び、クリート結びが必要なことがあります。
私の場合、朝が早くて疲れているので、ある程度釣果があれば早めに漁港に戻るようにしています。
早い時は午前中に戻ることもあります。
一番大切なのが天候の予測です。
海が荒れそうな時は、早めに漁港に戻りましょう。
海が荒れてからでは漁港に帰る時もかなり危険です。
写真では少し分かりづらいですが、風速が5mを超えてくると白波が立ってきます。
なるべく白波が立つ前に漁港に戻るようにします。
風波は波の間隔(ピッチ)が狭いため、ボートがかなり揺れます。
波に並行してボートを前進させることが難しくなるため、まっすぐ漁港に戻ることができなくなります。
波に逆らって前進するのことも、かなり疲れます。
当日の天候を常に頭にいれて、風が吹きそうな時間になったら、釣果に関わらず早めに漁港に戻るようにしましょう。
安全第一です。
片付けのポイント
使用したボートは基本的にレンタルボート店が掃除してくれますが、針の付いたゴミは袋にまとめてゴミ箱に捨てるなど、ある程度マナーは必要です。
多くの漁港には水道が設置されています。
潮で汚れた竿やリール、タックルボックスなどを真水で流すことができます。
私の場合、夏場は水着で釣りをするので、身体を洗い流すこともあります。
また、まな板やウロコ取りも設置してくれている漁港もあります。
※包丁は置いていません。
漁港でウロコや内蔵の処理を済ませていると、家に帰ってからがとても楽です。
ただでさえ朝が早くて疲れているのに、家に帰ってから魚を捌く気力はありません。
レンタルボート店でウロコや内蔵は処理をしたら、そのまま海に捨てるのが一般的です。
家のシンクがウロコや魚の血で汚れるのを防げます。
レンタルボート店によっては、ホームページに載せる釣果の写真を撮らせて欲しいと言われることがあります。
最後までお読み頂きありがとうございます。
釣りやアウトドアに関する記事を書いていますので、合わせて読んで頂けると嬉しいです。
質問、コメントお待ちしています!