金剛山では毎年3月下旬から4月下旬の春の季節に、カタクリの花の群生を観ることができます。
たくさんの紫色の花が咲き誇る光景は想像以上に美しくて、初めてお花畑を観た時の感動は今でも心に残っています。
でも、金剛山には数多くの登山ルートが存在し、「いったいどこにカタクリの群生地があるのか分からない!」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、金剛山に咲くカタクリ群生地のおすすめスポットを3選紹介します。
中には知る人ぞ知るカタクリのお花畑もあるので、是非参考にしてください。
各スポットを巡ったYAMAPの活動日記も公開しています。
※国定公園での植物採取は禁止です。自然を大切にする方のみ見て下さい。
この記事で分かること
・カタクリの花とは?
・カタクリ尾根のカタクリ群生地
・ちはや園地のカタクリの路
・わさび谷のカタクリ群生地
・YAMAP活動日記
金剛山の人気ルートについては、こちらの記事で紹介しています↓
カタクリの花とは?
カタクリはユリ科の多年草で、金剛山では毎年3月下旬から4月下旬にかけて、薄紫色の花を咲かせます。
スプリング・エフェメラルと呼ばれる春の草花の一種で、葉の部分も含めて、地上で観られるのは4~5週間程度。
直径は4~5㎝程の大きさがあり、写真で観るよりも大きく存在感があります。
太陽の当たる時間に花が開き、日が陰るとしぼみます。
できるだけ晴れた日に登るようにしましょう。
カタクリは種から発芽し、開花まで6~9年かかると言われています。
球根にデンプンを蓄えており、昔はカタクリの球根から片栗粉が作られていました。
採れる量が減少したことからか、現在ではジャガイモからデンプンをとることが主流になっているようです。
※記事には筆者の主観が含まれます。
カタクリ尾根のカタクリ群生地
金剛山にはカタクリ尾根と呼ばれる登山ルートがあります。
序盤は斜度が緩く登りやすいですが、カタクリ尾根に入ってからは急登が続く、健脚者向けのコースです。
カタクリ尾根へのアクセス
YAMAPより引用
百ヶ辻登山口(伏見林道入口)から細尾谷ルートに入り、丸太の橋を渡って沢沿いを登っていくと、カタクリ尾根ルートの取りつきがあります。
木に印のある場所を右へ、川を渡って進みます。
ここまで、登山開始から約30分程度です。
カタクリ尾根の急登を標高950m辺りまで登っていくと、尾根伝いに咲く、カタクリの花の群生を観ることができます。
カタクリ尾根ルートが分かりにくいからか、休日でも比較的空いているおすすめのカタクリスポットです。
ここから先の登りも、トラロープを掴んで登るような急登が続きます。
登り切ると、旧金剛山ロープウェイ乗り場付近に出ます。
体力に自信の無い方は、ロープウェイ方面から下りでアプローチするのがおすすめです。
カタクリ尾根のカタクリの見頃
カタクリ尾根のカタクリの花の見頃は、3月下旬から4月中旬です。
朝10時頃の日の当たる時間から開き始め、15時頃にしぼみます。
日当たりが良いと、花は反り返ってまるでスーパーサイヤ人のようになります。
ちはや園地のカタクリ群生地
金剛山のちはや園地にある、【カタクリの路】や、今は閉館となった【香楠荘(こうなんそう)】の裏手の【しゃくなげの路】に群生しています。
ちはや園地のカタクリ群生地へのアクセス
【カタクリの路】の案内マップは、ちはや園地の公式ホームページからダウンロードできます。
ちはや園地には、【カタクリの路】以外にも香楠荘の裏手の【しゃくなげの路】にもカタクリが群生しています。
規模としては、カタクリの路の方が大きいです。
どちらもダイヤモンドトレールから少し入った道に咲いているため、アクセスしやすいです。
登山初心者でも気軽にカタクリの花が楽しめます。
ちはや園地のカタクリの見頃
ちはや園地のカタクリの見頃も3月下旬から4月中旬です。
晴れの日の10~15時頃に行ってみましょう。
昼間は花が反り返っているので、開き始めや、しぼみ始めがおすすめです。
わさび谷の群生地
金剛山のわさび谷ルート(通称ルート72)の、8合目辺りにもカタクリの群生地があります。
今回紹介する中では、一番の規模の群生地です。
わさび谷ルートはカトラ谷方面から分岐する、急登、道迷いの多いルートです。
危険箇所などもあるので、山頂から下りでアクセスする方法をおすすめします。
わさび谷のカタクリ群生地へのアクセス
YAMAPより引用
わさび谷は非常に分かりにくい、知る人ぞ知るカタクリの群生地です。
72番の電柱を目印に、山頂からアクセスすることをおすすめします。
山頂からセト方面へ下って行き、72番電柱の手前を左へ下っていきます。
途中、倒木や斜度の急な下りがあるので注意して下さい。
倒木で完全に道がふさがれているので、右の根っこの部分からまたいで通ります。
トラロープが見えてきたら、下の方に紫色のお花畑が見えます。
さらに斜面を下っていくと群生地にたどり着きます。
わさび谷のカタクリ群生地は、山深い森を歩いた先にあるので、まるで楽園にたどり着いたかたのような気持ちになります。
平日は独り占めにできるほどです。
カタクリの花を踏んでしまわないよう、気を付けましょう。
金剛山のわさび谷ルートについては、YouTubeのヤマイロハTVで詳しく紹介されています。
わさび谷のカタクリの見頃
わさび谷のカタクリの見頃は、標高や日当たりのせいもあってか、他2ヵ所の群生地よりも少し遅めの印象です。
その年の気温にもよりますが、4月初旬頃から下旬頃にかけて見頃になります。
他の場所が終わりかけている場合、わさび谷にくれば、まだ咲いているかもしれません。
暖冬の2024年は、4月下旬、他の場所のカタクリは枯れてしまっていましたが、わさび谷は2輪だけカタクリの花が咲いていました。
YAMAPにて、カタクリ尾根、ちはや園地、わさび谷の各スポットを巡った活動日記を公開しています。
金剛山カタクリの花めぐり / まんちゃんさんの湧出岳・葛木岳・金剛山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
カタクリと同じ頃に咲く草花
金剛山の春は、カタクリの花以外にも様々な草花が咲いています。
ここではその一部を紹介します。
カタクリの花の群生地のそばに咲く、スミレの群生もとても綺麗です。
様々な種類のスミレが咲いています。
この時期には、登山道のあちらこちらでミヤマカタバミの花も咲いています。
こちらは登山道に咲くショウジョウバカマ。
シロバナネコノメソウのような、とても小さな草花も多く咲いています。
スマホで草花の写真を撮るなら、外付けのマクロレンズがあると、接写ができるようになるので、小さい花も大きく写せるようになります。
春の登山におすすめの外付けレンズです。
最後までお読み頂きありがとうございます。
他にも金剛山に関する記事を書いていますので、合わせて読んで頂けると嬉しいです。
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