NikonZ26㎜F2.8はZレンズの中で最軽量、薄型のパンケーキレンズで、スナップ撮影や旅行、登山などのアウトドアまで、幅広く活躍してくれます。
でもこのレンズ、「もっと汎用性があったら…。」と思いませんか?
登山をする私は、花や景色の撮影など、「もっと寄れたら…。もっと景色を広く撮れたら…。」と思うことが多々あります。
最近では大阪関西万博で、「26㎜ではパビリオン全体が入らない。ガンダムを撮るのに下がり過ぎて迫力が出ない。」と感じました。
かと言ってZ24‐120F4などのズームレンズは大きくて重たいので、私のような体力のない人には厳しい…。
そこで、活躍するのがクローズアップレンズ&ワイドコンバーター!
これらの拡張アタッチメントは、NikonZ26㎜F2.8の専用レンズフードに装着することができ、簡単に簡易マクロ化、超広角化の機能を追加することができます。
しかも、携帯性も抜群で価格も安価。
Z26㎜F2.8の可能性をさらに拡大させることができる、おすすめの組み合わせです。
この記事では、NikonZ26㎜F2.8でのクローズアップレンズやワイドコンバーターの活用レビュー、メリットやデメリットを紹介します。
Z26㎜F2.8ユーザーやZ26㎜F2.8の購入を検討している方必見の内容となっています。
さらにこの方法はZ28㎜やZ40㎜、Z24-50㎜にも応用可能です。
この記事はこんな人におすすめ!
・Z26㎜F2.8ユーザー
・Z40㎜F2ユーザー
・Z28㎜F2.8ユーザー
・Z24-50㎜ユーザー
・上記レンズの購入を考えている人
【実写レビュー】Z26mm F2.8 × 拡張アタッチメント

NikonZ26㎜F2.8のレンズフードは専用設計になっており、クローズアップレンズや、ワイドコンバーター、ⅭPLフィルターなど、ねじ込み式で様々な拡張アタッチメントが装着できます。
メリットは小型軽量なパンケーキレンズの機動力を損なわずに、一本でカバーできる範囲を高めることができること!
その反面、歪曲収差や色収差などが発生するため、画質を優先する方にとっては不向きな方法。
では早速、これらの拡張アタッチメントでどのように変化するのか、見ていきましょう。
Z26mm F2.8 +クローズアップレンズで簡単マクロ化

まずはクローズアップレンズです。
今回使用したのは、クローズアップレンズT4で、ケンコートキナーやマルミから数千円程度で販売されています。
クローズアップレンズT4のメリットは、
Z26㎜F2.8の最短撮影距離は20㎝ですが、T4のクローズアップレンズを装着すれば、理論上10~12㎝まで寄れる計算になり、複数枚組み合わせて使うことで、さらに寄れるようになります。

DXクロップすることでさらに拡大することができます。

重量はZ26mm F2.8の125gに+50gほど追加されるだけで、持ち運びにもほとんど影響しません。
着脱は専用レンズフィルターを外すだけなので、素早く着脱できます。

数千円で簡易マクロ機能が追加されると考えれば、コストパフォーマンスは非常に高いです。
私は登山で小さな花を撮影するときに重宝しています。
デメリットは、
クローズアップレンズを付けている間は、近接撮影しかできず、遠くのものにピントが合いません。
遠くを撮影したい場合は、レンズフードを外すか、レンズフードに装着したクローズアップレンズを外す必要があります。
また、周辺解像度の低下や収差などもでます。なるべく中心付近で撮影したほうが、影響が出にくいです。

そのほか、クローズアップレンズを付けると、やや暗くなる傾向があり、プラス補正が必要になります。
オートフォーカスで撮影できますが、ピントが合いにくい場合はマニュアルで合わせる必要があります。
Z26㎜F2.8+ニコンワイドコンバーターWM75で超広角化

NikonワイドコンバーターWM75は52㎜のフィルター径に適合し、撮影倍率を0.75倍にすることができます。
Z26㎜F2.8のフィルターに装着することで26㎜→19.5㎜となり、超広角域をカバーできます。

広角側の6.5㎜は、かなり大きな画角の変化になります。

ワイドコンバーターWM75の歪曲収差も相まって、下からの煽り撮影では魚眼レンズのような写りになります。
Z20㎜F1.8Sの重量が約500gに対しワイコンWM75は約200gで、小型+軽量で着脱も簡単なため汎用性が高く、旅行や登山などのアクティビティでも活躍します。

最短撮影距離やF値はほとんど変わりません。
ワイドコンバーターWM75は、2008年11月にニコンダイレクトで販売されていた商品で、すでに廃盤になっていますが、中古品としてフリマサイトなどで数千円程度と比較的安価に出回っています。
デメリットは周辺画質の低下と樽型の歪曲収差が派手にでることです。

魚眼レンズのような歪みがでますが、逆に下から煽って撮影するなど、特徴を活かした撮影したり、割り切って撮影をすると良いです。

そのほか、外付けアクセサリーなのでカメラ内JPEG補正は効かず、RAW現像での補正となります。
レンズフィルターに大きいレンズを取り付けることになるので、見た目の悪さもデメリットですね。

ワイコンWM75はデメリットもありますが、個人的には気になりません。
逆に汎用性の高さとコスパを考えれば十分満足と言えます。
デジカメウォッチのサイトでも作例が紹介されています。
Z5ⅡとZ26㎜F2.8+αの重量比較
仮にZ5ⅡとZ26㎜F2.8+アタッチメントの組み合わせた場合の総重量と、その他の単焦点レンズを合わせて持って行った場合の重量を比較してみます。

Z5ⅡとZ26㎜F2.8、クローズアップレンズT4、ワイドコンバーターWM75を全て合わせても1075gです。
ZMC50㎜を持っていくよりも小型軽量に収まります。
また、Z20㎜f1.8Sを追加すると総重量は1690gとなり600g以上も大きく重たくなってしまいます。
Z5ⅡとZ26㎜F2.8+クローズアップレンズ、ワイドコンバーターの組み合わせは、非常に小型軽量に収まり、汎用性の高さはニコンの中で最高と言えます。
Z26㎜F2.8+その他のアクセサリー
Z26㎜F2.8はフィルター径が伝統的な52㎜なため、CPLフィルターやNDフィルターなど様々なフィルターを安価に揃えられるメリットもあります。


レンズフードに取り付けるタイプなため、レンズフード+レンズフィルターをセットで揃えることで、素早く変更できることもメリットですね。
【応用編】Z28㎜ /Z40㎜ /Z24-50㎜にも使える
すでにお気付きかもしれませんが、フィルター径が52㎜の全てのレンズに応用可能です。
例えば、Z28㎜やZ40㎜、Z24-50㎜も小型軽量で安価に購入でき、これらのレンズの汎用性を高めることができるのは初心者だけでなく、ハイアマチュアの方にも魅力です。
特にZ24-50㎜はF値が暗い欠点はありますが、小型軽量のズームレンズという点ではかなり魅力的な組み合わせです。
それぞれのレンズにクローズアップレンズT4を付けた場合の最短撮影距離の理論値は、
それぞれのレンズにワイドコンバーターWM75を付けた場合の焦点距離は、
Z26㎜F2.8と比べたデメリットは、Z26㎜F2.8よりも一回り大きく、レンズねじ込み式になるため着脱に手間が必要なことです。
まとめ【Z26㎜F2.8】は究極の旅レンズ
NikonZ26㎜F2.8は、パンケーキレンズという単に持ち運びに便利な高画質のレンズというだけでなく、クローズアップレンズやワイドコンバーターWM75と組み合わせることで、汎用性の高い、まさに「究極の旅レンズ」と進化します。
この組み合わせであれば、ショルダーバッグにも入れることができ、気軽にカフェやレストランでの撮影や花や小物の撮影、ダイナミックな風景撮影も可能です。
クローズアップレンズを付ければ、旅先で入ったカフェのスイーツや雑貨などを撮影する時にも、広角レンズ+簡易マクロで約12㎝までグッと寄りながら、周囲の雰囲気を含めた撮影が可能です。

さらにワイドコンバーターWM75を加えれば、焦点距離が19.5㎜の超広角レンズに早変わり。
壮大な風景や建物を一枚に収めたり、狭い室内での撮影にも威力を発揮します。

これらのアタッチメントは光学性能を補助するものなので、専用設計されたレンズには画質面で劣る部分や、歪曲収差の発生といったデメリットがあります。
しかし、汎用性の高さと抜群の携帯性、両方揃えてもわずか数千円で手に入る驚きのコストパフォーマンスを考えれば、デメリットを補っても余りある性能と言えるでしょう。
個人的にはZ26㎜F2.8ユーザーであれば、持っていて損はしない組み合わせだと感じます。
最後までお読み頂きありがとうございます。
ほかにもカメラやアウトドアについての記事を書いていますので、あわせて読んで頂けると嬉しいです。
質問、コメントお待ちしています!
こんにちは、ひとまわりです。
軽量かつコンパクトなパンケーキレンズは、旅行や登山など、なるべく荷物を軽くしたいシーンにはとても重宝しますね。
単焦点だと、明るく(F値が小さく)て軽量というメリットがある反面、画角が変えられないデメリットがありますが、手持ちのレンズの守備範囲を広げるアタッチメントがあると撮影の幅が広がりそうです。
ゆがみの発生など、アタッチメントの特性はあるものの、「もう少し寄れたら」や「もうちょっと引けたら」というシーンで大きく活躍しそうですね。
新たな画角のレンズを追加で買うより安く済むし、アタッチメント自体も軽量で気軽に持ち運べるのも良いです。
しかもフィルター径が同じなら、他のレンズにも使えるので、何本か所有している方はそれぞれのレンズの拡張性が広がることになって、更に撮影の幅が広がるというのも大きなメリットですね。
レンズ沼にはまりそうになった時、ちょっと立ち止まってアタッチメントを検討するのも良いかもしれません。
それにしてもカメラやレンズはどんどん新しいものが発表されて目移りしてしまいます。
今使っているSONYのCinema Lineというシリーズにも新たなフルサイズ機が出ました。
ボディだけで40万円(実売37.4万円「Amazon」)と手がでません。
ちなみに登山の時のカメラバッグも気になりました。
ザックのショルダーにつけての運用は邪魔にならず、便利そうですね。
YouTubeなんかだと、パーゴワークスのバッグが人気のようでした。
また、カメラはご自宅でどのように収納されていますでしょうか。
そもそも収納する場所は寝室がいいのかリビングがいいのか、はたまた玄関がいいのか悩んでおります。
ひとまわりさん、コメント頂きありがとうございます。
この組み合わせは画質にこだわらなければ、コンパクトかつ明るい最高の旅レンズになります。
ズーム機能がなくても、単焦点レンズ一本で旅を楽しむのもまた趣があります。
最近では高級単焦点コンデジのソニーのRX1RⅢやRICOH GRⅢなど流行っていますよね。
しかしコンデジに40万円、Cinema Lineもボディだけで40万、庶民には手が出せない金額ですが、結構売れているようで凄いなと思います。
登山時のカメラについてですが、カメラホルスターなど、最適解を求めて色々試した結果、
ショルダーハーネスにカラビナでカメラバックを取り付けてサコッシュのように使う方法が、今のところ一番身体への負担が少なく、使いやすいです。
スマホやハンカチ、ティッシュ、行動食なども一緒に入れています。
登山用カメラバックはパーゴワークスのフォーカスやハイパーマウンテンライトギアのカメラポッドなどが有名ですが、雨に対応できるように防水機能がついていることが望ましいです。
ちなみに私のはLoweproのTLZ50という商品を使っています。
ただこの方法、ショルダーハーネスにDリングが付いているザックでないと取り付けることができないのですが、Dリングがついていないザックが多いのが現状です。
そこで、裏技でショルダーハーネス付け根部分の隙間にストラップ通してカラビナを付けることで、カメラバックを取り付けられるようにしています。この方法ならほとんどのザックに取り付けることができます。
カメラの収納ですが、私は書斎にカメラ用の防湿庫を設置して保管しています。
ただ、わざわざ防湿庫を買わなくても、ホームセンターで売っている収納ケースに除湿剤と湿度計を入れて、直射日光の当たらない場所に保管するだけで十分だと思っています。
除湿剤を定期的に交換しないといけませんが、一年に3回程度で大丈夫そうです。