2026年1月、寒波が過ぎ去ったタイミングで霧氷の絶景が楽しめる奈良県の「明神平」へソロ登山に行ってきました。
天気予報は「てんきとくらす」で登山日和のA。
大又駐車場から明神岳に登って、前山を経由して戻ってくる王道コースです。
しかし、実際に待っていたのは白銀の絶景と、凍てつく強風、そして私のちょっとした不注意によるトラブルの連続でした。
これから明神平の絶景を目指す方々に向けて、路面状況や積雪量、レイヤリングなどが参考になれば幸いです。
※冬の明神平は、服装や装備、天候判断を間違えると一気に難易度が上がります。明神平を含めた低山の雪山をこれから始めたい方は、一度金剛山などで経験するとよいでしょう。
【要注意】大又駐車場までの路面コンディション
この日は王道の大又駐車場から登るコースを選択。
前日の寒波後、午前9時頃から晴れ予報だったので大又駐車場に向けて遅めの出発でしたが、路面はまだ積雪、凍結した状態でした。
可能であれば四駆+スタッドレス。もしくはタイヤチェーンの携行を強くおすすめします。

平日の午前10時30分、てんくらA予報で残りのスペースは4~5台ほど。
帰りも路面は完全に雪道でした。
明神岳までのピストンでコースタイムは約5時間です。
丹生川上神社まで戻ることを考えると6時間程度あるので、簡易トイレを携帯しておくことが望ましいです。
※関西で雪景色を楽しむのであれば、滋賀県の比良山系もおすすめです。稜線からの眺望が最高で、琵琶湖を眼下に伊吹山まで見渡すことができます。
登山道と見どころ:霧氷と氷瀑と深い雪

- 渡渉と氷瀑: 標高1,000m付近の沢沿いには見事な氷瀑があります。
写真を撮るのに夢中になりすぎて、岩に足をぶつけないようご注意を(私はスネにアザを作りました……)。 - 霧氷:お目当ての霧氷は標高1000m付近からみれました。この日は曇りだったので、下山時にも霧氷が残っていました。
- 雪景色:曇天でも霧氷の森林、景色は幻想的でした。
明神平では、てんくらAでもガスが多く、逆にCでも風が強いが晴れといいうことが多いようです。 - 積雪量と雪遊び: 明神平周辺で20〜30cm、明神岳への登りでは深いところで60cmほどでした。
スノーシューやワカンがあれば最高に楽しいエリアですが、アイゼンのみだと体力を削られます。
ヒップソリやアヒル隊長も大活躍していました。
渡渉と氷瀑
明神平には怖いことで有名な渡渉があります。
岩に雪が積もって滑りやすいので注意が必要ですが、私的には余裕をもって渡ることができました。

標高1000付近の沢沿いに見事な氷瀑があります。

登山道から少しそれた場所にあるので、足元に注意が必要です。
雪で岩が見えないので、私はスネに怪我をしました。
霧氷と雪景色
標高1000m程度から霧氷がみられ、明神平に着くころには木々にこれでもかというほど霧氷が付着しており、白銀の世界が広がっていました。
明神岳に向かう稜線からは、白く染まった山々の景色と、まるでサンゴのような霧氷を見ることができました。
晴天でなくても、普段とはまったく違う静かな雪景色を楽しめるのが冬の明神平の魅力です。

時々太陽が顔を出し、霧氷がびっしりと付いた森林に光があたる幻想的な世界でした。

そういえば、1月の上高地の景色も最高に綺麗だったことを思い出しました。
登山道の積雪量と雪遊び

スタート地点の気温はマイナス3℃。林道からすでに積雪量がありましたが、アイゼン無しでフラットフィッティングで歩けるレベルでした。
登山道に入ってからアイゼンを使用。
しっかりとトレースが付いているため歩きやすかったですが、トラバース区間も多いので滑落しないように注意が必要でした。
斜度のある登りではチェーンスパイクでは効きにくいだろうと感じる状況でした。

深い所では60センチ以上の積雪があり、登山道からそれると足が完全に埋もれてラッセルが必要でした。

スノーシューハイクやヒップソリを楽しんでいる登山者がたくさんおられました。
また、巨大なアヒル隊長も作りたい放題でした。

【悲劇】お尻の凍結と万歳転倒。冬の明神平でやかした失敗談
ジェットボイルの罠。強風下でお尻が凍結寸前
樹林帯を抜けると、通称「サザエさんの小屋」と呼ばれる、あしび山荘があります。

やっとたどり着いた広々とした空間、ここが明神平です。
風をさえぎるものがないため、風速7m予報でも凍てつくような強風で、みるみる体温を奪われました。
すこしでも風を避けるため、サザエさんの小屋の裏で昼食休憩をすることに。
風裏に避難したつもりでも、時々吹く強風と屋根から落ちてくる雪で、ザックやウェアは雪まみれ。
「早く温かいラーメンが食べたい。」焦る気持ちが手元を狂わせます。
ここで事件発生。慣れないジェットボイルの取り扱いに手こずり、沸騰したお湯をウレタン座布団に座ったお尻にぶちまけてしまいました……。
慌てて手ぬぐいで拭きとりましたが、時すでに遅し。パンツまで浸水してお尻がビシャビシャになりました。
お湯なので最初は漏らした感じに温かかったですが、次第にお尻が凍るほどの冷たさに。
化繊のパンツのおかげか、お尻の凍結はなんとか避けられましたが、しばらくお尻にホッカイロを貼り付けて歩く羽目になりました。
教訓その1: 厳冬期にウェアが濡れるのは命取り。
今回は手ぬぐいで拭き取りましたが、その手ぬぐいは一瞬で凍りつきました。
ジェットボイルの「合体させる仕様」に慣れていない方は、手袋をした状態での操作を練習しておくべきです。
ジェットボイルの合体させる仕様と、つまみに付いている邪魔な金属プレートは必要なのだろうか。
景色に見とれて万歳転倒!

氷瀑の写真を撮っているときに、スネを思いっきり岩にぶつけて腫れあがっているにも関わらず、またやってしまいました。
下山時、ゆっくり歩く先行者がおられたので、私も後をついて下山。
ペースがゆっくりだったため、霧氷の景色に見とれながら歩いていると、アイゼンを岩に引っ掛けて万歳転倒を披露してしまいました。
幸い怪我はなかったですが、いい大人が万歳転倒をするところを見られて恥ずかしかったです。
教訓その2: アイゼン歩行の基本「立ち止まる」の大切さ、雪山での「ながら歩き」の危険を再確認。
特に疲労が溜まる下山時こそ、フラットフィッティングを意識しましょう。
今回のレイヤリングと準備(マイナス7℃の世界)

明神平のレイヤリングと装備
冬の明神平ではマイナス5~10℃は普通なので、防寒対策も必須です。
| カテゴリ | 着用・使用アイテム |
| ベースレイヤー | ドライレイヤー + スマートウール長袖 |
| ミドルレイヤー | モンベル シャミース(ジップシャツ) |
| アウター | マムート ソフトシェル |
| ボトムス | ジオライン薄手タイツ + ノースフェイス アルパインライトパンツ+ウールの靴下 |
| 足回り | モンベルアルパインクルーザー800+モンベル スノースパイク10(3シーズン靴に最適!) |

行動中はソフトシェルは着用せず、ミドルレイヤーのジップを開けて登りました。

ボトムスは薄手のジオラインの上にアルパインライトパンツ、スマートウールの極厚手の靴下を着用しました。
行動中は良かったですが休憩中は寒かったので、ダウンのブランケットを使用しました。
3シーズン用の登山靴でしたが、特に寒いと感じることはなかったです。
今回は上記に加え、休憩時のダウンジャケットとレインウェア、緊急時用のツェルトも持っていきました。

今回使用したモンベルの「スノースパイク10」は、前爪を必要としない明神平の斜度にはベストマッチでした。
軽量で歩きやすく、初心者からベテランの軽装ハイクまで幅広く対応してくれます。
雪山ソロ登山の準備
今回のコースの標高差は約800m、休憩込みの行動時間はおよそ5時間です。
低山とはいえ真冬の雪山ソロ、事前に登山届(YAMAP)を提出し、家族や知人と行き先共有、予備防寒着やツェルトなどのエマージェンシー装備も持参しました。
電波はほとんど圏外。
auでは大又駐車場から明神平まではほぼ圏外でした。
YAMAP地図のダウンロードや登山届は事前に出しておきましょう。
また、何かあった時のために、なるべく他の登山者の目につく間隔で歩くように心がけました。
明神岳・よそ見してたらアイゼン引っ掛けてこけました / まんちゃんさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
まとめ:明神平を安全に楽しむための注意点

今回の明神平登山は、晴天には恵まれず、数々の失敗もあったものの、霧氷と深雪に包まれた冬ならではの景色を存分に味わうことができました。
大阪から気軽に行ける距離ですが、装備や判断を誤ると危険が伴うのが冬の明神平です。
しっかり準備を整えたうえで、ぜひ非日常の雪山体験を楽しんでみてください。
次は、抜けるような青空「明神ブルー」の下でリベンジしたいです。
最後までお読み頂きありがとうございます。




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