日本二百名山の金剛山は、学校行事としても登られていた山で、大阪府や奈良県に住む人々には馴染みのある、気軽に登れる山として知られています。
そんな金剛山の「千早本道コース」は数ある金剛山の登山ルートの中でも大阪府が推奨する王道コースで、山頂までしっかりとした登山道が整備されています。
年間登山者も最多のコースで、登山初心者や金剛山を始めて登る人にも推奨されています。
しかし、この千早本道コース、個人的に登山初心者にはおすすめしません。
理由は、「辛い。二度と登りたくない。もう登山なんかしない。」と思うような登山道だから。
もし私が何も知らない初心者で、金剛登山に誘われて千早本道を登ったら、永遠と続く階段地獄や変わり映えしない景色に心をへし折られると思います。
感じ方は人それぞれですが、多くの方がそう感じると思います。
この記事では、「なぜ金剛山の千早本道が初心者に向いていないのか。」を金剛登山歴10年以上の経験をもとに詳しく解説します。
金剛山の千早本道コースとは?

千早本道コースの概要
金剛山千早本道コース
標高 :1,125m
登山シーズン:通年
駐車場 :有料駐車場あり(600円)
主な登山口 :金剛登山口(西登山口)
※登山口、登山道にトイレあり
コースタイム:登り90分
標高差:600m程度
山頂施設:トイレ、売店、食堂
ロープウェイ:無し
千早本道コースは都心からのアクセスが良好で、登山口にバス停や駐車場があります。
標高差約600mでコースタイムは90分、ゆっくり登ると約2時間で山頂です。

登山口や登山道の途中にもトイレがあり、安心して登ることができます。
千早本道コースは初心者向けなのか?
千早本道コースは山頂まで完全に整備された登山道があり、登山初心者でも道に迷うことはありません。
その点は安心して登れるので確かに初心者向けと言えます。
でも、登山初心者は金剛登山に何を求めているのでしょうか?
私は登山を始めたころ、山頂からの展望や、四季折々の自然を楽しみたいと思いました。

例えばこんな景色や綺麗な花。

さすがに金剛山と北アルプスの景色を比べるのは酷ですが、少なくとも登山初心者は登山を楽しみたいと思っているはずです。
では千早本道のような、完全に整備された登山道を登って楽しいのか?と聞かれたら、私は楽しくない答えます。
安心=楽しいではありません。
千早本道から登った時に眺める山頂からの景色は素晴らしいのか?と聞かれたら、山頂からの展望を期待するなら、隣の葛城山や岩湧山の方が良いと答えます。

千早本道コースが初心者向けなのは、登山道やトイレが整備されていて安心というだけで、楽しめるわけではありません。
もちろん、怪我をしては本末転倒なので、安心というのはとても大切なことで、あえて千早本道コースを選択するのは間違っていないと思います。
私もツツジオ谷で氷瀑をみた後は千早本道で下山しています。
千早本道コースを初心者におすすめしない理由
- 山頂まで続く階段地獄
- 四季を通して変わり映えしない景色
- 花がほとんど咲いていない
- 展望がほとんどない
- 下山で膝と下腿を痛める
山頂まで永遠と続く地獄の階段
千早本道は山頂まで永遠と階段を上るコースです。

階段は、一段の高さが決まっており、幅に合わせて歩幅が固定されてしまうので、とても登り辛く、降り辛いんです。
登山を始めたばかりで体力に自信のない初心者にとっては、正直かなりキツイです。
標高差600m、約2時間、単調な階段が永遠と続くので精神的にも肉体的にも削られます。
多くの登山初心者が、「登山って何が楽しいの?」と感じるはずです。
四季を通して変わり映えしない景色
千早本道コースは針葉樹林帯を登るコースで、四季を通して茶色の景色が山頂まで続きます。
一年を通して薄暗い茶色の景色ですが、冬場雪が積もると白くなります。

さらに展望ポイントもほとんどなく、山頂からの展望も「まあ、こんなもんか。」的な感じです。

せっかく辛い思いをして登ってきたのに、それに見合う達成感が少ないです。
加えて、金剛山にはカタクリの花やニリンソウ、ホトトギスの花など、様々な季節の花が咲いていますが、千早本道では季節の花はあまり咲いていません。


千早本道は、花も咲いていない茶色の景色をみながら、階段地獄をずっと登るコースです。
下山で膝と下腿を痛める
極めつけは、下山で膝と下腿を痛めて、翌日の仕事や学業に支障が出ることです。

特に登山を始めたばかりの初心者は、下山で下腿を挫滅してひどい筋肉痛になります。
翌日から2~3日、階段を下りたり、かがんだりする度に激痛が走り、「うーっ」と声を出すことになります。
トレーニング目的ならまだしも、登山を楽しみたい初心者にとっては苦行でしかありません。
千早本道を登っている人はどんな人?
私は以前、金剛山の登山ルートを調査したことがあります。
千早本道で登っている人の多くは、以下の理由でした。
- トレーニング目的
- 千早本道以外ルートを知らない
トレーニング目的で毎日登っている人や、健康維持の目的で定期的に登っている高齢の登山者も多いです。
中には24時間耐久で何往復もする超人もいらっしゃいました。
トレーニング目的以外で千早本道を登っている人は、他のルートを知らない登山初心者の方や、金剛山を始めて登る人が多いようです。
金剛山の登山ルート調査の記録はこちらの記事をご覧ください👇
そのほにも、以下のような人は千早本道を選ぶと良いでしょう。
- 夜間登山をする人
- 安全に下山したい人
- 雨でドロドロになりたくない人
千早本道で少しでも楽しみたいなら
千早本道で少しでも登山を楽しみたいなら、千早城跡を経由して登るのはどうでしょうか?

急な階段が続きますが、広葉樹があり展望ポイントも少しですがあります。
千早城跡には千早神社があり、違った雰囲気を楽しめます。

また、八合目から新道が整備されており、旧道を通るよりも新道の方が眺望が良いです。
八合目の分岐を左へ登らず、直進しましょう。

冬の千早本道の注意点
完全に整備された登山道ですが、冬場は凍結するので軽アイゼンがないと登れません。

登山口に雪が無くても山頂付近はガチガチに凍っているので、軽アイゼンがなければ大事故に繋がったり、下山できなくなります。
チェースパイクや予算がない場合はスノースパイクでも良いので準備しておきましょう。
金剛山で登山初心者におすすめのルートは?
- 寺谷ルート
- 伏見峠ルート
金剛山の人気ルート調査で、多くの登山者が初心者におすすめするのは、寺谷ルートでした。
私もこれには同感で、初心者と金剛山に行くときには寺谷ルートで登っています。
次に個人的におすすめするのが、伏見峠ルートです。
人気ナンバーワンの寺谷ルート

寺谷ルートは大阪府が推奨するルートではないですが、登山道は山頂まで整備されています。
千早本道と違って、沢沿いを登る自然の環境を利用した登山道で、四季折々の花や自然が楽しめるのが魅力です。

山頂までの標高差やコースタイムも短く、初心者でも登りやすいコースです。
寺谷ルートの詳細はこちらで紹介しています👇
初心者でも安心の伏見峠ルート
伏見峠ルートは大阪府の推奨する登山ルートで、山頂まで荷揚げの車が通れる道幅のあるコースです。

道迷いがなく安心して登ることができます。
途中、展望台や千早園地などがあり、トイレなどの設備はもちろんのこと、季節の草花を楽しむこともできます。

伏見峠ルートの詳細についてはこちらの記事で紹介しています👇
金剛山の千早本道のまとめ
私もそうでしが、登山初心者の多くは、登山を楽しみたいという理由で登っています。
千早本道は安心という意味では初心者向きですが、登山を楽しむという目的では初心者向きではないと感じています。
金剛山はたくさんのルートがあり、目的に会ったルート選択が重要です。
何も考えずに千早本道コースを選んでしまうと、「登山は辛いだけで楽しくない。」という経験になってしまいます。
今回の記事はあくまで私の実体験に基づく個人的な見解であり、登山者の意見は様々あると思います。
安全で楽しい登山経験になるよう願っています。
最後までお読み頂きありがとうございます。
他にも金剛山に関する記事を書いていますので、併せて読んで頂けると嬉しいです。
コメントもお待ちしております。




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